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今朝、The Cider House Rulesを読了しました。 総単語数 228,395語、普通の長さの小説の3倍近いボリュームで、読み終えるのに1月近くかかりました。今まで読んだ本の中で一番長かったのがMemoirs of a Geishaの186,399語ですから更に4万語以上長い小説で、「読んでも読んでも終わらない〜」と感じながらの読書でした。時として細やかなディテールの説明が冗長に感じるところもありましたが、中盤以降ストーリーが映画と全く違ってきたあたりからおもしろくなりついつい熱中して時間の経つのも忘れて読みふけったこともありました。 あらすじは 1920年代、ホーマー・ウェルスはニューイングランド州メインにある孤児院、セント・クラウズで生まれ育った。その孤児院は産婦人科の病院も兼ねている。院長のウィルバー・ラーチは望まない妊娠をした女性に中絶の手術を行い、中絶が不可能となり、自分で育てられない女性の子供は孤児として引き取って育てていた。 この本全編を通して語られるのは、妊娠中絶の是非と人が生きていく上でのルールについてです。舞台は孤児院、そして妊娠中絶というとても重いテーマなのですが、この本を読み終わったときに感じたものは、「なんと愛に満ちた小説なのだろう」ということでした。 unwanted babyとして生まれてきた子供達、しかし生まれてきた後はDr.ラーチとナース達の献身的な愛に支えられて日々を過ごし、新しい家庭を見つけてもらい、もらわれていく。 更に当時の恵まれない女性達(特に娼婦達)は妊娠したときに、なんとか中絶しようと怪しげな中絶薬を飲み、死に至ってしまう、そんな状態に怒りを覚えたラーチは中絶することで女性の人生を守り得るという強い信念を持っている。しかしunwanted babyとして生まれてきたホーマーは自分自身を考えるときに、中絶にとても賛成できない。そんなホーマーを愛を持って送り出すDr.ラーチに父親としての眼差しを感じます。 更にホーマーを追いかけるメラニー。彼女は乱暴で暴力的な女性と読者に思われるように表現されていますが、暴力に至る過程には人としてのルールを踏みにじった者への怒りの結果であり、物語の最後に示される彼女の思いは、人として生きて行く上での一番大切なルールは何かをホーマーに気付かせてくれるものです。 タイトルとなっているThe cider house rulesはリンゴ園の収穫時にやってくるmigrants(出稼ぎ者)達の宿舎の(cider house)壁に書かれたルールなのです。 ベッドでタバコを吸うな。 屋根に登って酒を飲むな。等のどうでも良い、誰も守らないルールなのです。 しかし、書き出されてはいなくとも、cider houseとして成り立つための暗黙のルールが有り、同じように人として生きるための、Lawではなく ruleが有ると、この小説は語っているように思いました。rawは破ってもruleは犯してはならない、と強く強く訴えていると感じました。 以前、この小説を映画化した「サイダー・ハウス・ルール」を見たのですが、映画のほうは前半までは原作を忠実に再現していますが、後半は原作と全く違います。 映画は原作の美味しいところを摘み取って作ったという感じです。やはり細かな思い、愛、信義などは原作の方が良く伝わってきます。これだけの内容を2時間に収めるには最初と最後だけを取り上げると言うことになるのでしょうか。 英文はそれほど難しくありません。ただ医療用語がかなり出てきますので、それさえ辞書で引けば無理なく読めると思います。
DVDはこちら。 サイダーハウス・ルール ![]() 一日一度の応援クリックをよろしくお願い致します。 ![]() 有り難うございました。
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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初めてコメントさせていただきます、nikoと申します。よろしくお願いします。私も「Cider House Rules」は大好きな本です!特にメラニーの生き方に魅かれました。最後にとても泣かされたことを覚えています。本が厚くて最初腰が引けましたが、一ヶ月以上かかって読み終わったときは、本当に読んでよかった!と思いました。これからも、楽しみにブログ拝見させていただきますね。 |
niko URL 2006/10/21 02:07 |
感想楽しみにしていました。いつもながら、リウマチばあちゃんさんは、本当に深くていい感想を綴られますね!随分内容を忘れていることに気が付きました。読んだ当時は大学生だったのと、日本では望まない中絶、無理に妊娠させられたり、などのときは、中絶することが認められているという雰囲気が社会にあるので、なぜ小説の世界ではそんな当然の権利が分からない社会なのだろう、と腑に落ちなかったのです。でも大人になって、宗教の背景があるのだと気が付きました。ブッシュ政権も、中絶に反対の立場なんですよね。アメリカという国では、まだ現代的なテーマのようです。 |
YJ 2006/10/21 09:53 |
いつも感想を読むのが楽しみです |
とまる 2006/10/21 21:49 |
nikoさん |
リウマチばあちゃん 2006/10/21 23:59 |
YJさん |
リウマチばあちゃん 2006/10/22 00:19 |
こんばんは!私も、この映画を見ました。映画を見ただけでも、テーマが重いなと感じていました。 |
hoo URL 2006/10/22 00:19 |
とまるさん |
リウマチばあちゃん 2006/10/22 00:38 |
hooさん |
りうまちばあちゃん 2006/10/22 00:47 |
左手の打撲は、あと一、二歩ってところですが、右手の中指は、しわが少しあるぐらいなので、まだ固定されたままです |
とまる 2006/10/22 14:42 |
すごい量の読書量ですね。 |
うぃだーいん英語 URL 2006/10/22 16:53 |
すいません、間違えました。 |
うぃだーいん英語 URL 2006/10/22 16:57 |
とまるさん |
リウマチばあちゃん 2006/10/23 00:08 |
うぃだーいん英語さん |
リウマチばあちゃん 2006/10/23 00:15 |
一年以上前の記事にコメントするのもどうかと思いましたが、私の大好きな作品について書かれて、そして同じようにメラニーのいない映画にご不満を持たれていたことに共感し書いてしまいました。メラニーのいないサイダーハウスなんて、ジュリエットのいないロミオとジュリエット、みたいなものですよね? アービングのインタビューを読んだのですが、その中で「メラニーのキャラが強すぎて映画のような時間に制限のあるものの中ではとても彼女を登場させることはできなかった」みたいな説明をしていました。 アービングのものはほとんど読みましたけど、これとやはりガープが最高ですね。 両方共すでに十回は読み直しています。 |
JOE URL 2007/11/27 20:03 |
JOEさん |
リウマチばあちゃん 2007/11/28 00:08 |
リウマチばあちゃんさん、こんにちは。こちらの記事、改めて読まさせていただいて、内容を懐かしく思い出しています。今回、二冊目のアーヴィングに挑戦しました。「A prayer for Owen Meany」を読んだのですが、またまた字が多くて内容が濃くてゆっくりゆっくりの読書になってしまいました(*^^*)。つきましては「The Cider house rules」も合わせて知っていただきたいなあと思い、リウマチばあちゃんさんのこちらの記事をずうずうしくも私のブログで紹介させていただきました。すみません…。お時間のあるときでもちょっと覘いてくださったら、嬉しいです☆ |
niko URL 2008/03/20 07:00 |
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